マヨネーズの保存場所。
みなさんのご家庭ではどうしているでしょうか?大半は冷蔵庫で保存していると思います。私もそうです。
ところがどっこい。
物の本によると、冷蔵庫保存は逆に劣化を早めてしまうそうなのです。
マヨネーズの保存に適した温度は10〜30°Cで、これはいい乳化状態が保たれる温度なのだそう。
よかれと思ってやっていた行為が相手にとっては迷惑だった。そんな状態です。
そういえば、若かりし頃のアルバイト先でこんなことがありました。
忙しくて休憩に入れなかった私にベテランのおばちゃんは「隠れてコレ食べなさい」と、ビニール袋を渡してきました。
見るといびつな形をした白いご飯で、塩おにぎりかな?と一口頬張ると、それは味の無いただの冷や飯でした。しかも冷蔵庫から出したばかりなのかちょっと硬い。おばちゃんは「そうそう」みたいな感じでニコニコこちらを見ています。
賢明なる皆様ならこの修羅場をどう乗り切るだろうか。
若かった私はむたむた全部食べました。さらに「あざっす」とアイコンタクトして会釈しました。
これが世に言うありがた迷惑。
私を慮って冷や飯をくれたのも善意ならば、気を悪くしたらいけないと全部食べたのも善意なわけで、そもそもこの世の目に見える全てのものは、善意の結果の集合体なのだが、こんなイレギュラーも神は創りたもうたのです。(壮大)
で、話は戻ってマヨネーズ。
腐りやすい卵を使用していて常温保存が可能なのは主成分の影響が大きいとのこと。
まず酢と塩の殺菌能力がスゴイ。
お寿司、梅干しを食べる日本人なら誰もが知っていることです。説明するまでもありません。これだけで勝ったようなものです。(何に?)
さらに油。これは腐りません。これで完全勝利です。(何に?)
これら材料の奇跡とでも言うべき善意の出会いによって、あの美味しいマヨネーズが生み出されたのです。
この出会いを作ったのが人間ならば、壊してしまうのもまた人間で、0°C近くのキンキンに冷えた冷蔵庫の奥とかチルドに入れちゃうと、うまい具合に乳化していたのが分離してしまうのです。
ここまで来たらもうお解りですね。
保存のベスト位置は冷蔵庫の中でも冷えすぎないドアポケットなのです!
えっ⁈ みんなそうしてるって?
1989年3月29日ホームライフ社発行
「HOW TO コツ」
芽が出た玉ねぎは空き地に埋める。など今やると怒られそうな昭和の知恵、コツもありツッコミを入れながら読むべき一冊。
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